湘南を彩るもの・・・さんしょうばら2
大きな株では毎日一〇〇以上の花が見られるが、一つ一つの花はたいがい一日で咲き散ってしまう。
高さニメートルほどの中低木だが、芦之湯の松坂屋旅館には、幹の太さ二〇センチ、樹高六メートルの見事な株があり、花の咲くのを待って遠方から宿泊にくる人がいると聞いている。
ハコネバラの蕾には、ハコネバラババチとハコネバラハマキ(蛾の一種)が寄生し、約半数は開花前にポロポロと落ちてしまう。
箱根の蛾を研究している宮田保氏の話によると、標高が増すにつれて加害率は低下するが、三割弱しか開花しないものもあるという。
六月の花嫁になれるのは、よほど運のいい蕾である。
秋にイガイガの大きな実がなるが、他のバラのように赤くはならない。
湘南地方のバラ属は、他にノイバラ、フジイバラなど四種類ある。
いずれも直径三~四センチの白い野バラである。